世界の論文から

Hum Reprod. 2019 Augより

単一施設で体外受精による治療が不成功に終わった1000人の女性のうち、治療終了後に出産に至った女性の割合は17%という報告がある。

Fertil Steril 2019より

妊娠前の母体の肥満や妊娠中の過剰な体重増加は、出生児の短期的な合併症のリスクのみならず、将来にわたり様々な疾患のリスクを上昇させる。具体的には肥満、糖尿病、心疾患、メタボリック症候群、癌、骨粗鬆症、喘息、神経疾患等が挙げられる。したがって、妊娠前及び妊娠中のライフスタイルは児の将来にとってとても重要である。

Am J Obstet Gynecol 2019より

不妊治療前に妊娠率を上げるための食事療法として地中海式ダイエットよりもプロファティリティダイエットをしっかりと行った女性は体外受精による出産率が上昇することがわかった。プロファティリティダイエットとは、葉酸、ビタミンB12、ビタミンDのサプリメント、残留農薬レベルが低い野菜や果物、全粒穀物、魚介類、乳製品、大豆食品を多くとり、残留農薬レベルが高い野菜や果物が少ない食べ方。

Fertil Steril 2019より

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と診断された女性においてはPCOSではない女性と比較し、体外受精で妊娠が成立するも流産に至った際の原因として染色体異常の割合が高いという結果が得られた。

Human Reproduction 2018 Julより

BMI25以上の肥満女性において10分間以上の歩行は妊娠率を上昇させた。また、1週間当たり激しい運動を4時間以上試みたすべての女性で妊娠率が上昇した。

Human Reproduction 2019 Aprより

精液検査の結果が良くなかった男性において妊娠方法(タイミング、人工授精、体外受精)に関係なく精液所見と児の先天奇形率の間に関連性を認めなかった。

Am J Obset Gynecol 2019 Aprより

採卵時の母体年齢は染色体異常を伴う胚の数に影響を与えるが着床に対しては影響は与えなかった。つまり、染色体異常がない良好胚を移植した場合、流産率や生児出産率に年齢別の差はないということが明らかになった。

Fertility and Sterility 2019 Marより

PCO(多嚢胞性卵巣症候群)の不妊女性患者においてレトロゾールとクロミッドを併用することでレトロゾール単独群よりも高い排卵誘発率が得られた。(レトロゾール単独群は42%、レトロゾール+クロミッド群は72%)

Fertility and Sterility 2019 Aprより

培養液で胚の染色体の倍数性を検知できることが分かった。胚から採取する染色体異数性の検査(PGT-A)の検査結果と一致した。

Hum Reprod Apr 2019

体外受精で出産に至った児において癌のリスクは上昇するか否かを調査した。17~25年の追跡期間で癌のリスクは自然妊娠で産まれた児と比較し上昇することがないという結果だった。

Acta Obstet Gynecol Scand 2018

血液凝固異常のない着床不全の患者さんに低分子ヘパリンが有効か否かを検討したメタアナリシスです。低分子ヘパリン使用の有無により妊娠率、出産率、流産率に差を認めませんでした。着床不全に対してヘパリンをむやみに使うことは避けた方がよいことが示されました。

Human Reproduction 2018 Janより

新鮮胚移植と凍結胚移植について子宮内膜の厚さと妊娠率について検討した報告です。
新鮮胚移植では子宮内膜が8mm以上、凍結胚移植では子宮内膜が7mm以上で妊娠率の差があるとしています。4mm以上の子宮内膜の厚さがあれば妊娠例が出ていることも併せて示されています。

Fertility and Sterility 2018  Sepより

食事は女性の妊孕性に影響をもたらす因子であると考えられている。オメガ3不飽和脂肪酸の摂取量の上昇やトランス型脂肪摂取量の低下は妊娠成立までの期間を短縮させ、体外受精治療結果の改善をもたらすとと考えられている。

Human Reproduction 2018 Julより

癌治療後の患者さんは、癌のタイプに関わらず妊娠に至る確率は低下し、初回妊娠率も低下することがスコットランドにおける調査で分かった。

Human Reproduction 2017 Novより

卵巣刺激の量により受精卵の染色体正常率が変化するか否かについての検討。染色体正常率は年齢により変化があった。卵巣刺激を多くすることで「卵の質」は悪くならないということが分かった。