2011年

Human Reproduction 2012 Janより

胚凍結にvitrification(ガラス化法)を用いた融解胚は正常な紡錘体および正常な染色体の形態のものが多いという結果がある。このことより正常な細胞分裂に必要な紡錘体の機能にもネガティブな影響を及ぼさないものと考えられる。

Human Reproduction 2011 Novより

子宮内膜症に伴う慢性疼痛は、生活の質を下げるような生物学的・心理的-社会的要因は疼痛の重症度に重要な影響を及ぼすことが明らかになった。

Obstetrics & Gynecology 2011 Decより

肥満女性において、妊娠中に食事療法を行うことで児の生下時体重に影響を及ぼさずに母体体重をコントロールすることができる。

Human Reproduction 2011 Novより

子宮卵管造影検査や腹腔鏡検査で卵管病変が認められなかった場合でも、クラミジア抗体が陽性である女性群においては陰性の女性群と比較して妊娠率は低下する。
ホルモン性避妊薬は精神的健康に及ぼす影響は少なくポジティブな効果をもたらすと考えられる。

Human Reproduction 2011 Novより

両側のチョコレートのう胞(子宮内膜症性の卵巣のう胞)の手術を受けたケースにおいて、早発卵巣機能不全に陥るリスクは上昇する。
手術に伴う卵巣正常組織の減少はのう胞の直径と相関する。
片側のみの卵巣チョコレートのう胞切除を受けたケースでは反対側の正常な卵巣代償機能を果たすと思われる。

Fertility and Sterility 2009 Sepより

子宮筋腫で子宮内腔が変形している場合、子宮筋腫を切除することにより妊娠中期の流産を回避し、その後の妊娠において生児出産率を2倍に上昇させることができる。

Human Reproduction 2011 Novより

AMH(抗ミュラー管ホルモン)は卵巣機能の予備能の指標として優れているという報告がある。検討はさらに必要だが、排卵誘発目的の卵巣刺激のレジメの決定や反応の予測などの指標となる可能性がある。

Fertility and Sterility 2011 Dec より

体外受精治療で出産した児において遺伝子のimprintingの状態は安定している結果が得られた。しかし一部の児でimprinted geneのimprintingに問題が認められた。
白血病の患者に長期間にわたりGnRHagonist療法と抗癌剤治療を施行し、造血細胞移植治療後に調節卵巣刺激を試みたところ卵巣が反応し採卵が行われ胚凍結ができた。

Fertility and Sterility 2011 Aprより

体外受精で誕生した児に認められる周産期合併症の大部分は多胎妊娠が関わっている。
しかし、単胎児であっても合併症の報告もあり、リスクの上昇に何が関わっているのか長期間にわたって検討していく必要がある。
結腸子宮内膜症に対し開腹手術を行うよりも腹腔鏡下手術を行うほうが、自然妊娠に至る頻度は高いという結果が得られた。

Fertility and Sterility 2011 Aprより

凍結融解胚盤胞移植においては、新鮮胚盤胞移植に比べて子宮外妊娠の発生は有意に低下する。
ホルモン補充周期で凍結融解胚を移植した2症例で、妊娠初期にエストラジオールとプロゲステロンの投与を中止したが妊娠が継続し妊娠に至った。

Human Reproduction 2011 Mayより

さらなる追試験は必要ではあるが、不妊治療中にポジティブな対応をしている女性はIVF後の妊娠率は上昇するという結果が得られた。

Obstetrics & Gynecology 2011 Oct. より

新型ワクチンの抗体を有していない妊婦においては1回のワクチン接種で十分な免疫反応が得られる。児にも抗体が移行し免疫能を獲得することが確認された。

Fertility and Sterility 2011 Dec. より

精索静脈瘤は精子DNAの損傷と相関するが、精索静脈瘤が関わる酸化ストレスの上昇によって精子の異常がもたらされるのではないかと考えられる。

Human Reproduction 2011 Mayより

ヒト卵の減数分裂過程で、母体年齢上昇に伴って染色体配列の異常は増加する。

単一胚盤胞移植を試みたグループにおいて、女性の年齢に関わらず喫煙や肥満は正常正期産に至る確率を低下させることが分かった。

正常形態の精子に認められる大型の空砲がDNAの損傷に関わらないということが示唆された。これより、精液所見が良好な場合は高倍率で精子形態を観察するIMSIという手法は不要ではないかと思われる。

Fertility and Sterility 2011 Aprより

慢性B型肝炎キャリアにおいて卵や胚を介するB型肝炎ウィルス(HBV)の感染のリスクについて調べた。卵と胚(受精卵)におけるB型肝炎ウィルスの存在は胚を介して垂直感染をするという可能性が示唆された。

男性がHIV陽性であるが、女性が陰性であるカップルを対象に調査した。治療は人工授精と体外受精が行われており、女性や新生児にHIVの抗体が陽性になったものは認められなかった。

子宮筋腫核出術後に癒着防止剤としてoxidized regenerated celluloseというバリアを使用した場合、使用しなかった場合と比較して術後癒着を低下させることができる。

Human Reproduction 2011 Aprより

体外受精を選択した無症状の子宮筋腫があるグループの影響を調べた。子宮内膜を圧迫していない小さな子宮筋腫は体外受精の臨床成績に影響を与えない。

慢性的な喫煙が卵の質にネガティブな影響を及ぼすことがマウスを用いた実験で証明された。この結果は、卵巣から採取して体外で成熟させた卵も同様であった。

受胎早期や妊娠時の喫煙は胚(受精卵)の早期発育に悪い影響を与えると考えられる。

Obstetrics & Gynecology 2011 Marより

1種類のみで子宮外妊娠を診断するマーカーは見つからなかった。しかし、複数のマーカーや診察所見を組み合わせることにより子宮外妊娠を早期に診断できる。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、BMIと独立し偶発性糖尿病や脂質異常症のリスクと相関する

1週間に4回以上のアルコール摂取をするカップルにおいては、IVFにおける生児出生率は低下する。