イスタンブール紀行(ESHRE学会報告) その5

今後の学会は、より効率の良い治療や、よりパーソナライズされた治療についての話が中心になるのかもしれません。
卵子提供による体外受精後の妊娠に関して、問題点がいくつか提起もされていました。日本では議論が追いついていません。産まれてくる子供の目線でのディスカッションが必要と感じました。
現在の王宮。門のレリーフがかわいい。
 
ホテルにあった置き物。可愛いんだよね。

イスタンブール旅行 (ESHRE学会報告) その4

1日だけ時間があったのでちょっと観光へ。
海がある街ってやっぱりいいわー。
あ。鎌倉もそうか。いい街だ。
 
有名な鯖サンドが売っている市場。食べられなかった…。トルコの食べ物ははずれがなくて美味しい。量もちょうどいい。
日本人の口とお腹に合うと思いました。

学会報告(ESHREイスタンブール)その3

 今回は、学会中で轟くようなビックニュースはなかったのですが、予後や合併症や卵子提供の問題点などが目につきました。大規模な数(国レベルの数字)での研究はヨーロッパの方が歴史があるけれど、個別の工夫などは日本の方が優秀なんじゃないかしら?と思った学会でした。
これはブルーモスク。きれいだったなあ。

ブルーモスクの絨毯。チューリップ。これは子宮の形ともリンクさせてモチーフにしているのだそう。

学会報告(ESHRE) その2

 今回の学会はポスター発表でした。
昔と違って今はe-posterといって、web上にuploadすれば、会場にある端末でポスターを見ることができるようになっています。時代も変わるもんだね。
ずらりと並んだコンピュータ端末。もっともっとたくさんあります。

でも、希望者は壁にポスターを掲示することもできるのです。e-poster始まりの頃はほとんどなかった壁ポスターでしたが、なんとなく物足りなく思うのか年々また増えてきました。
このように大きく貼ってきました。

学会報告(イスタンブール旅行?)

 7月1日からイスタンブールで行われた学会に参加してきました。
これからしばらくのんびりとご報告をします。
毎年行われるEuropean Society of Human Reproduction and Embryology 通称ESHREと呼ばれているヨーロッパの学会です。妊娠のための治療に関わる医師、看護師、胚培養士、研究者などが一同に会します。いつも楽しみでなんとしても参加したい会のひとつなのです。
ヨーロッパの学会ですが、世界から参加者があり各国の研究成果が発表されます。
コングレスセンター

一番大きいホール。

入口。わくわくする。

世界の論文より

 当院ホームページのトップページに『お知らせ』『世界の論文より』という窓が設置してあります。
『世界の論文より』は、妊娠のための研究、妊娠出産後について、女性の健康についてなどなどの世界各国からの興味をひくような論文をご紹介している場所なのです。
こつこつ更新していますので、よろしかったらご覧くださいませ~。

寒い日が続きますね… 
最近は昔より保温機能が良い衣類が増えているおかげで、「寒い寒い」といいつつも泣きたくなるような寒さは感じないような気がします。年をとるっていいこともありますね。
とは言っても、どんどん外に出かけたい気分にはならず部屋にこもりたい日はひたすら読書です。
長編を読みたくなって今読んでいる本はこれ。
面白いです。集中しずぎて気持ちが平成のこの時代に帰ってこれなくなったりしました。

正月気分から日常へ

 1月も成人の日を過ぎるとあっという間に日常が戻ってきますね。
ああ、良かったなあ、お正月休み。遠い昔のように感じてしまいます。
私の中では恒例なのですが、年明けには「こころ」と「体」と「頭(業績とか」の目標を作ることにしています。
昨年の目標を見返し、 ん?こんな目標だっけ??達成できてなかったよ、と1年前の自分にごめんなさい。今年こそ全部目標達成できるように頑張ります。
今年は去年よりもう少し自分を忙しくさせてみようかな…。

学会報告 おまけ

 体外受精の歴史は、エドワードさんとステプトウさんとの報告で始まります。1978年のことです。
その功績により、エドワードさんが昨年ノーベル賞を授与されました。
私たち、生殖医療にかかわる人間は大変盛り上がりました。
ノーベル賞授賞式というのは、ストックホルムで行われています。そのノーベル美術館にどうしても行きたくて足をのばしてきました。

展示の仕方が上手でした。楽しくノーベル賞の受賞内容が勉強できる。

これがエドワードさんについての説明。

これは、お茶したんです。ノーベル賞メダルのチョコと一緒に。

学会報告 その4

学会で勉強してきたことを、簡単に報告中… 
気になったトピック つづき
子宮内膜症がある患者さんへ腹腔鏡手術をする際の工夫。
 通常、カメラで子宮内膜症病変がある部分を確認して電気メスで焼くのだけれど、病変がないように見える部分にメチレンブルーという色素で染色することによってより広く病変を除去することができる、という報告。子宮内膜症でstageⅢやⅣで重度になっていなければ、子宮内膜症の病変は少ない方が妊娠しやすい、というデータもあるし、これは有用だと思いました。すぐ活用できそう。
イタリアでは宗教的な背景があるためか、受精または授精させる卵の数に制限があります。そのため、どの卵を選ぶか、というところにかなり労力を注がなくてはいけないそうです。卵子の凍結について発表がありました。卵子凍結は、精子と受精させた後の受精卵よりも安定が悪い、というのが昔の常識だったのです。ですが、大分成績が良くなっていました。受精率も、胚(受精卵)発育率も。
肥満の影響についてのディスカッションが多くみられました。
 どこの国の先生方も苦戦していました。卵の育つ環境が卵に影響を及ぼしていることが確認されていました。老化と違って自力で改善できるところではあるので、なんとかサポートしたいものです。