卵子について④ 排卵の仕組み

前回、1周期に1つの卵しか排卵しないのは制御機構があるためとお話ししました。今回は、体内ではどういった仕組みで排卵がコントロールされているのかを説明します。

卵巣内では1周期に合わせて1つだけ卵胞が発育しているわけではありません。脳の下垂体から放出されている卵胞発育ホルモン(FSH)のはたらきによって、常に多数の卵胞がバラバラのタイミングで発育をしています。そして、その中からそのときの周期に合ったタイミングで発育していた1つの卵胞のみが選択されます。選ばれた卵胞は首席卵胞と呼ばれ、自らがホルモン(エストロゲン)を分泌しはじめます。このエストロゲンには2つのはたらきがあります。

①エストロゲンはFSHの分泌を抑制します。すると首席卵胞以外の卵胞は発育ができなくなり、閉鎖されます。首席卵胞は少量のFSHでも発育できるため、その後も大きくなっていきます。

②エストロゲンは子宮内膜を増殖させるため、着床に向けて子宮内膜が厚くなっていきます。

そうして首席卵胞の成熟がすすみ、エストロゲンの分泌がピークになると、今度は下垂体から排卵を促進するホルモン(LH)が大量に分泌されます。すると、LHの分泌が始まってから36時間後ほどで首席卵胞が排卵されるのです。