採卵で採れる卵の分類 ①

今回は”採卵して採れる卵にはいろいろな種類の卵がある”というおはなしをします。

「5個採卵したのに1個は変性卵で2個は未熟卵でしたっていわれたけどどういうこと?」

「変性卵ってなに?未熟卵は受精できないってどうして??」

といった疑問にお答えします。

(わかりやすいよう細かな部分は割愛して簡略的に説明しております。)

 

採卵で採れた卵はおおまかにこのように分類できます。

 

 

 

 

 

変性卵:卵の細胞が変性している。細胞が生きていない状態で受精はできない。

正常卵:細胞を含め卵が正常である。成熟卵と未熟卵に分けられる。採卵して時間がたって変性卵になることもある。

正常卵は 成熟卵・未熟卵 に分けられます↓↓

成熟卵:成熟していて精子を受け入れる準備ができている。受精ができる状態。

未熟卵:成熟していない未熟の段階。まだ受精ができない状態。採卵して時間がたって成熟することもある。

 

つまり、採卵で採れた卵はすべてが受精可能なものではなく、その中の成熟卵のみが受精ができる状態なのです。未熟卵はその後、成熟卵になれば受精が可能です。

「未熟卵はこのあと成熟するかもしれないからいいとして、じゃあ変性卵は最初から採らなければいいのに」と思うかもしれませんね。

採卵をする前や採卵の最中に、“あ、これは変性卵だな!”と医師が見て分かればとても助かるのですが、残念ながら採卵して顕微鏡下で見てみないと変性卵かどうかは判断ができません。

そのため、採卵した中に受精ができない変性卵が含まれてしまうことがあるのです。

 

次に未熟卵・成熟卵について詳しくお話します。

 

 

以前もこちらでおはなししましたが、卵胞内にある卵はまだ未熟の状態です。そこに“LHサージ”という刺激がかかることで成熟がはじまります。採卵2日前に用いるhCG、ブレセキュア、オビドレルといったお薬はこのLHサージを誘起します。

つまり採卵の狙いとしては…

採卵前にお薬でLHサージを誘起 → LHサージが起きる → 卵巣内で待っている卵が刺激される → 卵巣内で成熟卵になる → 排卵してしまう前に採卵!!→ 受精可能な成熟卵が採れる!!

という流れです。

しかし、お薬の効きがよくなかったり、卵がお薬をうまく受け取れずスムーズに成熟に向かうことができなかったり…といったことで、成熟しない卵もあります。

採れた卵に未熟卵が含まれることは全く珍しい事ではありません。しかし、未熟卵しか採れない、もしくは、ほとんどが未熟卵だといった結果であれば次回以降の採卵ではお薬の量を増やしたり、採卵決定の時期を遅らせたりといった対応を医師が検討します。