神奈川県の不妊治療専門クリニック 矢内原ウィメンズクリニック

卵子凍結/精子凍結

卵子凍結について

精子と出会う前の卵子を凍結し保存しておくことが可能になりました。
対象となる方は、医学的適応と社会的適応とに分けられます。

医学的適応

妊娠する前に癌や白血病などの悪性腫瘍を患い、治療や手術を行う必要がある場合、それらの治療の副作用によりその後の妊娠に大きな影響を及ぼすことが報告されています。
悪性腫瘍等の治療を行う前に、卵子を採取し凍結保存することができます。

社会的適応

女性は年齢により卵子が老化していくため、特に病気はないが将来の妊娠のために卵子を凍結しておく、という考え方です。

卵子凍結は

  • 一般的に卵子凍結による妊娠率は5~10%程度と言われています。
  • 様々なガイドラインから当院では卵子を凍結する推奨年齢は39歳以下で、受精卵を移植する年齢は原則45歳までとしています。
  • 施行前にはカウンセリングを受けて頂きます。

方法

卵子を採取するところまでは体外受精と同じ過程です。(HPを参照して下さい。)
採取した卵子は即日凍結致します。
基本的には1年以内に卵子凍結を管理している専門機関、業者に移送することをお勧めしています。(専門の業者であれば引っ越しなどした場合でも、世界中のどこからでも対応して頂けます。)ご自身で専門機関、業者を探して頂いても結構ですし、当院でもご紹介致します。

費用

  • 自費診療となります。体外受精の卵子採取の部分と、その後の卵子凍結を維持するにあたり年間の費用が発生します。
  • 専門業者の費用が別途かかります。(契約される業者にお問い合わせ下さい。)
  • 医学的適応においては助成が受けられることがあります。厚生労働省、小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業(申請中)を参照してください。

ご不明な点はスタッフにお問い合わせ下さい。

精子凍結について

パートナーの長期出張など、精子準備の困難が予想される場合は精子を凍結保存することができます。

抗がん剤の投与から一ヶ月で精子成熟過程が傷害されます。また、精巣への放射線照射によって高度の精巣機能不全が起こることが報告されています。妊孕性温存療法としては射出精子の凍結が最も有効とされ、がん治療前に採取すべきとされています。

凍結精子は解凍時に精子濃度、運動率が低下することが多く、数回の凍結、1回の射出精子を分けて凍結するなど工夫をしていきます。また、射出精子が得られない場合は精巣内精子採取術による精子回収をお勧め致します。解凍した精子は顕微授精を用いた体外受精での治療に用います。

凍結精子の取り扱いについて

  • 自費診療となります。
  • 1年ごとの凍結延長が可能ですが、維持するにあたり年間の費用が発生します。(期日前までに同意書による更新が必要です。)
  • 場合により助成が受けられることがあります。
    厚生労働省、小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業(申請中)を参照してください。

ご不明な点はスタッフにお問い合わせ下さい。

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