培養室のお仕事~体外受精時の精子調整①~

前々回まで長々と人工授精時の精子調製について、密度勾配法という調整法を説明してきました。密度勾配法で調整することによって運動精子を回収し、死滅精子・運動性の悪い精子を取り除くことができ、運動率は上がります。しかし全ての死滅精子・運動不良精子を取り除くことはできません。そこで体外受精時には密度勾配法に加えてSwim-up法という調製を行います。時間や手間はかかりますが、Swim-up法を行うことで調整後の運動率はほぼ100%となります。

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培養室のお仕事~人工授精時の精子調整①~

今回から3回にわたって人工授精時の精子調整についておはなしします。

はじめに、人工授精と自然妊娠では、受精が起きるまでの過程がどう異なっているのか、精子に注目して説明をします。

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胚培養士ってどんなひと??

前々回、前回と「胚培養士(培養士)」というワードが多く出てきましたが、こちらもみなさんには馴染みのないものですよね。

医師や看護師と異なり、培養士に国家資格はありませんが、学会が認定している資格が2種類あります。日本卵子学会が認定する生殖補助医療胚培養士と、日本臨床エンブリオロジスト学会が認定する臨床エンブリオロジストです。どちらも受験するためには、培養士として生殖補助医療業務に従事した経験と、関連する学会への参加が求められます。資格試験では筆記試験と面接試験が行われ、必要な知識や技術に加えて、生命倫理、医療倫理を習得しているかを総合的に判断されます。

しかし、資格がないとこの業務はやってはいけない!などの規則はないので、長年培養士として働いていても、資格を持っていない方もいらっしゃいます。

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培養室スタッフブログをはじめました

はじめまして、矢内原ウィメンズクリニック培養部です。

このたび、胚培養士(培養士)によるブログをはじめることとなりました。当院の培養士は普段患者様と接することが少ないため、そもそも培養部ってなに??培養士ってだれ??という方もたくさんいるかもしれないですね。このブログを通して培養室からの情報をお伝えし、当院の培養部に親しみをもっていただけたら、と思っています。また、培養士が扱う卵子や精子についてのお話や、排卵や受精はどうやっておこるのか?などなど、みなさまに少しでも役立つ情報を発信していく予定ですので、お時間のあるときにぜひお読みください。

さっそく培養部からの告知となりますが、当院の患者様限定で、HP上から培養士に直接質問できるシステムを開設準備中です。

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